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歯の健康 8020運動

8020運動とは?

  1989年(平成元年)から厚生労働省と日本歯科医師会が推進しているもので、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。大人は親知らずを含めて32本の歯がありますが、20本以上の歯があれば、食生活を満足して過ごしていくことができるそうです。そのため、生涯を通じて自分の歯でものを食べる楽しみを味わっていけるようにとの願いを込めてこの運動が始まりました。

10年後の目標は50%

 8020運動が開始された当初は「8020」(80歳でも20本以上歯がある状態)を達成している高齢者(75歳以上)は10人に1人にも満たない状況でした。しかしその後、「8020」達成者の割合は増え、高齢者のうち38.3%の方が達成していることが明らかとなりました。 (平成23年歯科疾患実態調査)

10年後の目標は50%

口内環境と身体の関係

 「口内の健康は全身の健康の源」とも言われ、口内の健康への関心が高まっています。特に、虫歯や歯周病などの歯科領域の症状が身体に影響を与え、心臓・循環器疾患や糖尿病といった他の生活習慣病に深く関わっていることが明らかになってきました。また、厚生労働省の調査によると成人(30歳~64歳)の約8割が歯周病にかかっているということがわかっています。小・中学校の歯科検診においても歯周病と診断される児童が増えており、こういった現実から歯周病は国民病と呼ばれています。 歯周病は歯を失う最大の要因となります。「8020」を達成するためにも、口内を清潔に保つことに気を付けていかなければなりません。

歯の健康状態悪化に伴う病気

脳梗塞

脳梗塞とは、脳血管が詰まる病気です。歯周病の人はそうでない人よりも2.8倍脳梗塞になりやすいということが分かっています。

狭心症・心筋梗塞

狭心症・心筋梗塞は動脈硬化により心筋に血液供給がしにくくなり死に至ることがある病気のことです。最近では要因として歯周病原菌が取り上げられるようになりました。

歯の健康状態悪化に伴う病気

糖尿病

糖尿病患者さんの歯周病を治療することで、血糖コントロールが改善し、HbA1c(グリコヘモグロビン)が低下したという報告があります。

メタボリックシンドローム

歯周病によって噛む機能が低下すると肥満になりやすく、歯周病の原因菌が血管に入るとインスリンの働きが悪くなって糖尿病を悪化させ、反対に肥満の人は歯周病を発症しやすいなど、相互に悪影響を及ぼします。

身につけよう!予防習慣

毎日の生活の中で自然にできる口内の健康のための習慣をご紹介します。

定期的な歯科検診

定期的な歯科検診むし歯と歯周病を早期に発見できます。健診後はその人に合ったブラッシングや歯石除去をしてくれます。少なくとも年に一回は受けるようにしましょう。

プラークコントロール

歯周病の直接の要因はプラーク(歯垢)です。これは歯の表面や隙間に付着した細菌のことです。プラークを減らすことがプラークコントロールであり、歯周病予防に効果的です。規則正しい食事を心がける、よく噛んで食べる、食後20分以内に歯を磨く、虫歯を放置しないなどプラークコントロールを心がけましょう。

適度な運動

適度な運動には、高血圧や糖尿病、動脈硬化に対する直接的な予防・改善効果があり、メタボリックシンドローム・糖尿病と歯周病との併発を予防することにつながります。また、快適な睡眠を促す効果も期待できるので、健康増進に一石二鳥です。

禁煙する

禁煙するタバコには200種類以上の有害物質が含まれており、口内環境を悪化させることはもちろん、その他にも肺やのどなど全身に悪影響を及ぼします。「1本も吸わない」という決意のもと禁煙を行ないましょう。ニコチンガムなどの禁煙補助剤、禁煙指導を受けることができる禁煙外来を利用するのも効果的です。

質の良い睡眠

睡眠不足や質の悪い睡眠は高血圧や糖尿病の発症リスクを高めてしまいます。そしてそれらは歯周病発症のリスクを高めます。対策としては睡眠量よりも質を高めることが重要となります。「ぐっすり眠れた!」という睡眠の質を良いものにするためにも、規則的な睡眠時間や朝日をあびるなど睡眠のリズムをつくるよう心がけましょう。

生活習慣を見直し、歯の健康のためにコツコツ取り組んでいきましょう。 Meron家族


監修


  株式会社 医療経営研究所
薬剤師 富永 敦子
NPO法人 ふぁるま・ねっと・みやぎ理事/(社)宮城県薬剤師会常任理事/
(社)日本薬剤師会編集委員/みやぎ21健康プラン推進協議会委員
1959年生   茨城県出身
1982年   東北大学薬学部卒業


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