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はじめに

「早寝早起き」していますか?
子供の頃は「8時になったら寝なさい!」「9時は大人の時間ですよ。」と言われ、「早寝早起き」や「朝ごはん」を食べることは、多くの家庭であたりまえのことでした。しかしながら、私たちの取り巻く環境は変わり、今では小学4年生の約4割りが夜の10時以降に就床しています。
今回は早寝早起きについて考えてみましょう。


早寝早起きしていますか?あなたの起床・睡眠はどのようなレベルでしょうか?
チェックしてみましょう!

早寝早起きはなぜ大切なのか

その答えの根拠となるのは、「生体リズム」です。私たちの体は、夜暗くなると眠くなり、朝になると目が覚める睡眠・覚醒のリズムがあります。このように意識しなくても体の働きをコントロールしているのが「生体リズム」です。月経周期のように月単位のリズムに対し、1日の生体リズムを「日内リズム」といいます。
人が持っている体内時計は、おおよそ25時間といわれており、実は1時間ずれが発生しますが、環境などの外部からの刺激、特に光によって調節されています。(参照:知っていますか?生体リズム
私たちが自然と持っている生体リズムは、「早寝早起き」により朝の光を浴びて体内時計がリセットし、1日のリズムをきちんと刻むことができるのです。

夜更かしの問題点を考えてみましょう

1) 睡眠不足  
睡眠不足になると、どんなことがおこるでしょう。4時間睡眠を6晩続けて、8、12時間睡眠と比較した研究があります。
血液中の糖分をコントロールする力が弱くなること
夕方のホルモンの低下があり肥満になりやすくなること
交感神経系が活発になり血圧が上がること
免疫力が低下すること など
老化と同じような現象が起こることが報告されました。また、子供の学力低下も報告されていることから、睡眠不足で「脳の情報処理能力が低下する」といわれています。

2) メラトニン分泌不足
眠気をおこすホルモン「メラトニン」は夜に分泌されますが、メラトニンは、抗酸化作用(老化防止、抗がん作用)、リズム調整作用(鎮静。催眠)、性的な成熟の抑制などの働きがあり、メラトニンの分泌が低下すると、上記の効果が弱くなることが考えられます。なお、メラトニンは、昼間に光を浴びることで増えることがわかっています。

3) 肥満の要因
遅く寝ることにより睡眠不足となり、夜分泌される成長ホルモンの分泌が必然的に低下するので、脂肪分解の低下も起こります。また、耐糖能の低下もおこります。3歳児や5歳から7歳児の疫学的な調査によると、肥満は少ない睡眠時間や遅寝と相関があることが明らかになっています。

朝の光を浴びないことの問題点は何でしょう

朝の光を浴びないと、地球の時間と生体時計とにズレができて、いわゆる慢性の時差ボケのような症状がおこります。たとえば、睡眠障害、精神作業能率低下、疲労感、食欲低下、活動低下です。また、朝の光には心を穏やかに保つ働きのある「セロトニン」というホルモンの分泌を高める働きがあります。これは、脳内の神経活動のバランスの維持にかかわっているといわれ、行動をおこしているときには脳活動を安定させ、運動すると気分がいいといった気持ちにさせます。逆にいうと、セロトニンの分泌が抑えられると、不安障害や気分障害がおこり、衝撃的・攻撃的行動に出たり、自殺を企てたりすることにも関連があるのです。


早寝早起きの秘訣について

早寝早起きすれば、睡眠時間は確保でき、体内時計のリセットにより成長ホルモンなどの必要な分泌が促され、脳や体の成長や調整がうまく行われます。では、どうやって早寝早起きの習慣をつければいいのでしょう。
早寝早起きを習慣するためには、まず、朝早く起きることです。早く寝ようと思っても、なかなか寝付けなくて辛くなってしまうので、朝早く決めた時間におきてみましょう。

5つの秘訣
1) 決めた時間に起きる
2) 目が覚めたらとにかく立ち上がる
3) 朝起きたら、歯磨きする(口を動かす)
4) 朝、果物を食べる
5) 2度寝は厳禁!

早寝早起きしていますか?あなたの起床・睡眠はどのようなレベルでしょうか?
チェックしてみましょう!

最後に

昔からいわれている「早寝早起きは三文の徳」は本当です。「子供たちの早起きをすすめよう」という活動も各地や各学校で始まっています。体のなかに持っている「体内時計」を守って、早寝早起きと朝ごはんを食べる習慣をすすめましょう。健康で気持ちよく過ごすために、あなたの健康アドバイザー薬剤師と共に考えていきましょう。

著者プロフィール


  株式会社 医療経営研究所
薬剤師 富永 敦子
NPO法人 ふぁるま・ねっと・みやぎ理事/(社)宮城県薬剤師会常任理事/
(社)日本薬剤師会編集委員/みやぎ21健康プラン推進協議会委員
1959年生   茨城県出身
1982年   東北大学薬学部卒業


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